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ならファミリーで出張開催決定!奥深い手仕事に触れられるクラフトイベント『奈良ノ空カラ』に編集部が行ってみた

ならファミリーで出張開催決定!奥深い手仕事に触れられるクラフトイベント『奈良ノ空カラ』に編集部が行ってみた

2022.10.19

人気クラフトイベント『奈良ノ空カラ』が、11月26日(土)・27日(日)にならファミリー らくだ広場にて出張開催決定!そこで、同イベントのムードをいち早くお届けすべく、10月2日(日)に行われた『奈良ノ空カラ』に編集部が訪れました。

 

『駅マエクラフト 奈良ノ空カラ』は、毎月1回、JR奈良駅で開催される人気のイベントです。スタートは2015年4月。奈良を行き交う人と創り手が集い、交流しながら新しいモノ・コトを発信するマーケットです。出店するブースはクラフトから生活雑貨、お菓子などのフードまで実に多彩。

さまざまな手仕事と出会い、交流できる場所

『奈良ノ空カラ』には毎回、奈良在住の作家はもちろん、近郊の府県に住むハンドクラフト作家も参加しています。どのブースにもどこか奈良らしさが感じられる作品が並び、思わず夢中になってのぞき込んでしまいます。出店者のジャンルも陶磁器や木工、金工、ガラス、革製品、染色、アクセサリーなどバラエティ豊か。ワークショップを行っているブースもあり、さまざまな手仕事と出会うことができます。

 

「若手作家の成長の場であり、奈良の街を賑やかにできれば」

見応えたっぷりの『奈良ノ空カラ』に込められた思いを、自身もガラス工芸職人として活動する代表の堀部伸也さんはこう言葉にします。

「2015年以前、奈良には工藝やクラフトなどのイベントがあまり見当たりませんでした。そこで、若手作家の発表の場所として、また、奈良の玄関口であるJR奈良駅から街を賑やかにしたいという思いもあって開催に至りました。今ではとてもアットホームな雰囲気で、ご来場されるお客様も含めてファミリーのようなイベントになりました。出展者が海外の方とも交流があるので、国際色豊かなところも特徴ですね」

気鋭の作家の作品といち早く出会えることも、『奈良ノ空カラ』の醍醐味です。ではここからは、どんな魅力的な出展者がいるのかのぞいてみましょう。

 


 

3人の作家に聞いた制作への思い

編集部が訪れたのは、11月のならファミリー開催の際にも出店を予定している作家さんたちのブースです。どんな思いで制作に取り組んでおられるのかうかがってみました。

「木目のおもしろさや美しさに注目してみて」

はじめにお話を聞いたのは、奈良・田原本町で工房『木心・コレカラキ』を構えている木の家具職人の粂川悟志(くめかわさとし)さん。昔ながらの“組手(くみて)”という釘を用いない方法でオーダー家具やリメイク家具を手掛けています。

「家具の制作途中で出る端材を無駄なく使い切るために、バターケースやスプーン、モビールなどの雑貨も作っています。なるべく木材の大きさを生かして作るので、同じアイテムでも一つずつ形や高さが違います。木目を生かすことにもこだわっていて、カーブを描いていたり節のある部分を使ったりします。木目によって表情が違うおもしろさが伝わり、気に入るものを見つけてもらえたらうれしいです」

ならファミリーでの開催時は、雑貨に加えてスツールなどの小型家具も並べる予定だそうです。

木製のプレートと陶器の鉢がセットになった花器(35,000円)。それぞれが皿としても花器としても使える

 


 

「一生もののフライパンに出会ってもらえたら」

大阪・堺市を拠点にする『studio SHIMONE』の西村友幸さんが手掛けるのは、一枚の鉄の板を熱して叩いて作り上げるフライパン。使い込むほど油がなじみ、熱効率が良いので料理の素材の良さを引き立たせると評判です。

「鉄を叩く鍛冶屋仕事が好きで、フライパンを作るようになりました。料理も好きなので作ったフライパンを実際に使って、使い心地などを確認して徐々に改良しています。気持ち薄めに仕上げているので使いやすく、食材もくっつきにくいですよ」

西村さんのフライパンは表面に凹凸を施しており、食材がこびりつきにくいのが特長。台所での使用はもちろん、最近ではキャンプをする人などにも人気だとか。ぜひ、ならファミリー会場にて軽さや使い心地を体感してくださいね。

(写真左)取っ手の根元が曲げられたマルチタイプのツイストタイプフライパン24cm(11,700円)
(写真右)ふんわりキレイに焼き上げられる卵焼きパン Small size(7,150円)

 


 

「奈良の風土に似合う器をつくりたい」

三重県四日市市の窯元で萬古焼(ばんこやき)の急須職人をしながら、作家活動を続けている岡井翼さん。伝統的な焼物の技術に現代的なセンスを加え、料理を引き立てる食器を中心につくっています。

「学生時代に東南アジアなどに行く機会があり、生活とともにある器を目の当たりにして、日本でもそれができたらと考えました。家族で囲む食卓が明るくなるような器をつくっていきたいですね」

岡井さんの器の優しい風合いは、天然の原料にこだわって自ら調合した釉薬や地元の土を使っていることから実現したもの。専門性を生かした繊細な風合いの急須や一凛でも様になる花器なども素敵です。

「奈良の風土に合った器、奈良らしい生活にとけこむ器を考えて、新作をならファミリーの出店の際に持っていけたらと思います」

岡井さんの新作をならファミリーでぜひチェックしてください。

花器(5,000円~)は季節に合わせた色味で制作。銀彩で金属のような質感を表現した銀彩ダイヤカット茶碗(8,000円)


11月の開催に向けて、ますます楽しみが増した1日となりました。最後に、代表の堀部さんからこれからの展望と11月開催に向けたメッセージをいただきました。

「若い作り手の成長の場として、工芸・クラフトの底上げをさらに進めていくこと。ますます、奈良から“ものづくり”の楽しさや素晴らしさを伝えていきたいと思っています。11月のならファミリーでの開催時は、まだ『奈良ノ空カラ』を知らない方にも来ていただける機会ですし、若手作家の作品に出会える場として“いいモノ”をお見せできれば。よそいきではなく、普段の『奈良ノ空カラ』の雰囲気が伝わればうれしいですね」

作り手の思いが詰まった、さまざまな作品が集まる2日間。ぜひ直に手に取ってその温もりを感じてみてください。


【イベント情報】

『奈良ノ空カラ+』
11月26日(土)・27日(日) 各日10:00〜17:00

会場:ならファミリー専門店街zoro 1F らくだ広場

 

※表示価格は全て税込です。
※掲載商品・価格は、取材時点の情報です。イベント当日の商品は、掲載内容と異なる場合がございます。

※撮影のため、感染対策に配慮し安全な距離を確保した上、一時的にマスクを外しています。